新しい政治潮流のキー概念 ポピュリズム 民主主義の危機と機会を示す両義性 2018年冬
木下 ちがや(明治学院大学国際平和研究所研究員) (1)はじめに― ポピュリズムという政治概念は古くからある。それが現在、重要な概念として普及したのは、従来のポピュリズムの定義にあてはまる政治現象があらわれたからではなく、既成政治...
木下 ちがや(明治学院大学国際平和研究所研究員) (1)はじめに― ポピュリズムという政治概念は古くからある。それが現在、重要な概念として普及したのは、従来のポピュリズムの定義にあてはまる政治現象があらわれたからではなく、既成政治...
西原智昭(国際野生生物保全協会 自然環境保全研究員) コンゴ民主共和国でのエボラ出血熱の発生は1976年にウイルスが発見されて以来、今日まで9回に及んでおり、ぼくの仕事場である隣国・コンゴ共和国でも何度か発生している致死率の高い病気だ。ア...
松本 仁一(ジャーナリスト・元朝日新聞編集委員) オウム真理教関係の死刑囚13人が2018年7月、ひとまとめで刑を執行された。国際社会から非難声明が出たりして、死刑の存廃について議論が高まっている。 死刑は廃止すべきなのだろうか。廃止すべ...
河合 民子(作家) 沖縄人は、いつも、秘かに、二つの気持ちの中で揺れ動いている。「ヤマトめきたるもの」への憧れに似た気持ちと、「ウチナーびけーん(沖縄だけ・沖縄限定)」という自らが足を踏ん張っている沖縄という島への愛着の感情だ。「ヤマトめ...
松尾 匡(立命館大学教授) ■生産手段のリスクある蓄積の推進という存在合理性 資本主義に未来はあるかを考えるためには、資本主義の歴史的な存在合理性とは何だったのかを確認しなければならない。 資本主義が歴史的に果たした役割はいろいろあるだろ...
“再分配の罠”から“All for All”への原理転換 蜂谷 隆(経済ジャーナリスト) 日本経済は成熟経済となったと言われている。人口減少と成長力の鈍化(低成長)の時代に入った。このことは経済成長を高めることで生活水準を上げることや、...
日本の年間予算は4年つづきで、100億円の大台を超えた。まるでドラ息子の浪費のような膨張主義は、虚構の成長論「アベノミクス」に寄りかかった大盤振舞いだ。2018年度予算の各省庁の概算要求の総額は、101兆円。ツケを払わされるのは、未来の納...
南 彰 ▶崩れた「鉄壁」 「現在は不安定です。ヒャヒャヒャ」 8月14日、BSフジのプライムニュース。「ネットの世界で『安定のガースー』と呼ばれているのを知っているか」という視聴者からの質問を尋ねられた菅義偉官房長官は自虐で応じた。 第二...
トルネイドまーりー 陣痛の度に、自分や他者を責める激しい言葉を吐き出し、帝王切開にしてほしいと嘆願する。産婦は、パニック気味。しかし、赤ちゃんの心音は元気だ。「帝王切開にする医学的適応がない」と告げる私。彼女の痛みはかわってあげることがで...
落合 恵子(作家・クレヨンハウス主宰) 2月24日。午前5時になるところだ。今朝は名残りの寒さがぶり返したようで、週末は雪が降るところもある、と天気予報が告げている。 ロシア・プーチン政権のウクライナ侵攻から1年。 わがクレヨンハウスの...
内藤光博(専修大学法学部教授) 2015年ヨーロッパ難民危機 シリアでは、2011年3月以降に起きた内戦により22万人以上が死亡し、人口2200万人のうち400万人以上が国外で難民生活を送っているといわれている(国連難民高等弁務官事務...
―政治を動かす当事者性― 2021年秋 フックス真理子(ドイツ在住) 大洪水のその後に 日本でも報道されたように、7月中旬に起きたドイツの記録的豪雨による洪水被害は、思いがけず大規模なものとなった。死者160人以上、損害額はおよそ50億ユ...