オルタクラブ研究会のご案内
現代に生きるマルクスの研究者:的場昭弘氏による連続世界史講座
「マルクス以後のマルクス主義ー西欧編」
マルクス死後、エンゲルスによって始まるマルクス主義がどう発展していったかについて、総括的に話をします。マクレラン『マルクス以後のマルクス主義』(1979)がマルクス主義の流れを二つに分けています。一つは、エンゲルスからドイツ社会民主党に流れるもので、もうひとつはアナキズムからルクセンブルクそしてグラムシへの流れ、そしてそれがサルトルそしてフランクフルト学派に流れるものです。今回はグラムシと西欧型民主主義そして個人主義から流れる西欧マルクス主義について考えます。とりわけスターリン批判以後の初期マルクス研究に顕著に出てきたもので、日本のマルクス主義もその影響を強く受けています。この流れとは別に非西欧であるロシアの流れがあり、それはマルクスーレーニンー、トロツキー、スターリンの流れで、一九二〇年代の日本はこの流れに大きな影響を受けますが、山川均、河上肇、片山潜などはその前の西欧の流れ、主としてドイツ社会民主党の流れを受けていたと思われます。この第三の流れ、ロシアー中国、そしてもう一つの日本については、機会があればお話したいとおもっております。日本の研究者もどこの流れの影響を受けるかで、マルクス主義に対してずいぶん違った考えをもっているようです。
対象とする人物
エンゲルス(すでにお話ししているので簡略します)
ドイツ社会民主党 ベルンシュタインとカウツキー、マルクスに対する態度 メーリンクとリャザノフ、西欧的マルクス主義 ルクセンブルクとルカーチ、グラムシ、フランクフルト学派 マルクーゼとフロム、戦後のマルクス主義 サルトルとアルチュセール、マルクス経済学と哲学 そして資本主義の終焉 マンデルそしてネグリ
講師: 的場昭弘神奈川大学名誉教授
日時: 5月10日(土曜日)午後2:00~5:00
会場: 専修大学予定 教室決まり次第お知らせします
資料代 500円 *NPO会員は無料
★的場昭弘氏プロフィール
1952年、宮崎県生まれ。元神奈川大学経済学部教授(2023年定年退職)。同大で副学長、国際センター所長などを歴任。著書に『超訳「資本論」』全3巻(祥伝社新書)、『未来のプルードン』(亜紀書房)、『カール・マルクス入門』(作品社)、『「19世紀」でわかる世界史講義』『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』』(以上、日本実業出版社)、『20歳の自分に教えたい資本論』『資本主義全史』(SB新書)、『一週間de資本論』(NHK出版)、『マルクスだったらこう考える』『ネオ共産主義論』(以上、光文社新書)、『マルクスをを再読する』(角川ソフィア文庫)、『マルクスで読み解く世界史』(教育評論社)、的場昭弘×前田朗『希望と絶望の世界史』(三一書房)など多数。
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